手話による遠隔コミュニケーションでは,テレビ会議等の映像を通信する手段が用いられる。通信速度が十分ではない場合は,映像の遅延や切断が発生して手話の読み取りが困難になる可能性がある。本報告では,手話映像の切断時間と切断間隔が手話の読み取りに与える影響について,主観評価実験を行った結果について述べる。手話の読み取り,内容の理解,映像切断の許容,ストレスについて評価を行った結果,切断間隔を変更してもほとんど影響がないことがわかった。一方,切断時間 については,時間が大きくなると手話を読み取りにくくなり,ストレスを感じることが明らかになった。手話映像の切断と手話の読み取りの関係を明らかにすることによって,遠隔手話コミュニケーションに適した通信方法や環境の設計,およびシステム実装や運用に寄与することができると考える
本学では、平成2年度から平成7年度にかけて専門用語手話動画像を作成した。この動画像はビデオテープに記録され利用してきた。これらの情報をコンピュータに取り込み、手話映像を単語単位のファイルに分け、画像圧...
聴覚障害学生支援のニーズが高まりを見せる今,高等教育場面における手話通訳を実現するための体制,及び手話通訳者養成に必要なプログラムを明らかにすることは,我が国にとって急務である。このため,先進的な取り...
「手話の見やすさ」の重要性は、社会的に認知されているが、日本ではまだ研究されていない分野である。「手話の見やすさ」と建築室内環境との関係を定量的に把握し、その評価指標を明らかにすると共に、手話の視環境...
(問題・目的) 文部省(1993)は、ろう教育の現場では「国語に対応した」手話を用いる必要があるとしている。しかし、実際に聴覚障害者が使用している手話には日本語にとらわれない手話独自の特徴を有しており...
遠隔情報保障システムの研究を行っている中で,専門的な分野では情報保障者の確保が困難であり,また専門的内容を指文字等で示された場合に,聴覚障害者からもわかりにくいという問題があった。このような問題を解決...
手話を使用する教員が増加している聾学校や手話通訳者養成の場において,手話評価のニーズが高まってきている。欧米ではすでに様々な観点から手話評価法が開発されており,それらをまとめたレビューも存在する。しか...
聴覚障害者の遠隔コミュニケーションが実用的なものとなってきている。しかし、日常的に用いている手話を2次元画面上で見た場合には、手話が平面的になりわかりにくいという問題点があった。このため、本研究では遠...
学生数約2 万人のロチェスター工科大学では,約1,100 名の聴覚障害学生がインテグレーション環境で学んでいる。彼らの情報アクセスを支えるために,質の高い手話通訳サービスが提供されていることから,手話...
本学(筑波技術短期大学)聴覚部において、授業時における教員の発言を学生が苦労せずに読み取れる状況になることは、教員が意図した教育的成果を期待する上でも、必要不可欠な教育環境である。そこで我々は、授業記...
近年、伝送技術や画像圧縮技術の進歩に伴い、遠隔地コミュニケーションが可能になってきた.しかし円滑なコミュニケーションを行うためには、画像品質の向上だけでは解決できない様々な問題がある.このような問題を...
舞台芸術活動に特化した手話通訳技術に関する研究の一環として,アメリカ合衆国ボストン市を訪問した。本視察では舞台芸術における手話通訳(以下,舞台芸術手話通訳)に着目し,視察ならびにインタビューを実施した...
手話通訳に求められる作業内容を明らかにするため、日本語から手話への同時通訳を「訳出率」「訳出の時間的側面」「日本語から手話への変換」「訳出された手話表現」の4つの側面から分析した。この結果、訳出率は通...
聴覚障害者の社会参加を支援するための遠隔コミュニケーションに関する研究開発を進めている.本研究では遠隔手話通訳の読みやすさを向上させるために,立体映像を用いた遠隔手話通訳システムの試作した.映像に奥行...
手話を用いて教育を行っているA聾学校の幼児は,口話のみの指導を行っているB聾学校の幼児より対話の成立状況が良いという結果が得られた。A聾学校の教師は,教師の発話を明確に理解させるために手話を併用して用...
聴覚障害教育においては,依然,「9歳の壁」ということばに示されるように聴覚障害児は抽象的な概念発達の形成がされにくいという問題が見られる。聾学校の児童生徒の読みの能力は高等部卒業段階でも9歳レベルで留...
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