細胞を認識し、それらの細胞核や細胞質に決められた量の放射線を照射できるマイクロビーム細胞照射は、低線量放射線の生物影響を研究する有力な手法として知られている。特に、バイスタンダー効果という、粒子照射を受けた細胞の近傍にいて照射されていない細胞に照射の影響がみられる効果などの存在が実証されており、マイクロビーム細胞装置はこの分野の研究を進めるためのツールとして大きく貢献しつつある。放医研では、既設のPIXE分析用タンデム加速器およびビームラインに、マイクロビーム細胞照射用のビームラインを増設し(SPICE)、それに細胞照射の際に使用する照射位置決め用顕微鏡システム及びシングルイオン照射システムを設置して細胞照射試験を現在進行している。照射位置決め用顕微鏡システムは、細胞観察と照射位置決め兼用の蛍光顕微鏡と細胞位置を移動するステージで構成されている。蛍光顕微鏡はオリンパス社製(BX-51)のパーツを、ビームラインを通す穴を開けた石定盤に固定した。また、通常観察用のハロゲン光源と蛍光観察用のキセノン光源の両方を有する。ステージ部分は、市販品のボイスコイルモータステージをベースに新規開発した。これは可動部が軽量で、トルクのムラやバックラッシュがないため、細胞観察・照射のような短ストローク(X, Y方向に10 mm)、高速動作(18万点/1時間)かつ高精度の位置決め制御(0.2um)に適している。この顕微鏡システムに搭載しているイオン検出用の小型シンチレーションカウンタ、これからの信号をパルス電源に送るシステム及び電源に接続されている静電デフレクタをシングルイオン照射システムと呼ぶ。これらのシステムを組み合わせて行った照射試験の結果について報告する。また、ビーム照射位置と細胞の位置を確...
【目的】高LET放射線の生物効果に関して、同様のLET値のイオンビームであっても照射される核種が異なると、LET-RBE曲線の形が異なるという報告がされている。2003年の本学会において、炭素、ネオン...
放射性同位元素(RI)を用いた標的アイソトープ治療は、根治が難しい転移がんや播種がんの治療法として期待されている。211Atや225Ac等から放出されるアルファ線は、高いLET(線エネルギー付与)を持...
【目的】放射線医学総合研究所(以降、放医研)では、荷電粒子線(炭素線)を用いた放射線治療を1996年から行っており、2011年7月には累積症例数が6,000例を超えた。他方、放医研の役割として炭素線治...
近年、アルツハイマー病の発症機序を創薬標的とした多くの研究が報告されている。しかしながら、根本的治療が期待できる医薬品はまだ開発されておらず、信仰を遅延させるのみにとどまっている。病理学的特徴の一つに...
宇宙放射線は異なった核種の様々なエネルギースペクトラムを持った放射線源であり、その生物影響を明らかにすることは宇宙空間に進出しようとしている人類にとって必要不可欠である。特に、大きな生物効果を持つとさ...
中性子被ばく影響は原子力災害での放射線影響ばかりでなく、宇宙滞在における影響因子としてその影響が懸念される。実際に国際宇宙ステーション内では中性子線の健康影響の寄与は高いと考えられている。我々はこれま...
【目的】アンギオ装置は多くの病院で導入され検査や治療のため利用されている。患者への侵襲性が低く負担が少ないというメリットがあるが、術中に発生する散乱線によって医師や看護師など術者への職業被ばくが懸念さ...
ラドンは自然界に広く存在するアルファ核種放出元素であり、温泉療法などの医学的な治療目的に用いられる一方で、高濃度ラドン環境で暮らす人々における肺がん発生レベルの上昇を示唆する疫学データが示されている。...
application/pdf責任能力が問題とされた被告人につき,事実審裁判官が,制御能力の著しい減少を認めた鑑定に基本的に従って刑法21条(限定責任能力)の適用を認めた場合に,その判決の中での理由づ...
背景と目的:アルキル化剤は、突然変異を誘発し発がんを促進すると考えられている。しかし、がんの発生頻度は臓器によって異なる。例えば、B6C3F1マウスにおけるエチルニトロソ尿素(ENU)投与によるがん発...
抗がん剤調製業務において、抗がん剤は輸液類で希釈すると安定性が低下するものが多いが、業務の都合上、化学療法開始直前に調製できるとは限らない。抗がん剤の投与開始時間と調製後の安定性を考慮しながら効率的に...
我々は、高線量放射線被ばくによる障害の予防・治療に向けた細胞増殖因子の利用を目指してきた。これまでに、マウス個体におけるX線被ばくによる放射線障害を、小腸上皮細胞の残存クリプト数や骨髄造血細胞の免疫組...
光電子分光は、固体中の電子状態を直接的に決定できる強力な手法であり、先端的な光電子分光装置の開発が世界的に進められている。例えば、スピン検出器を利用することで電子のスピン状態を観測できるスピン分解光電...
二動原体等を指標とする線量推定法(線量効果式による)では適用線量域の上限が6-8Gyであるのに対し、薬剤誘発性染色体凝縮像の環状染色体(PCCリング)を指標とした場合20Gyまでの推定が可能である。こ...
金属ナノ粒子は、電子状態に特異な量子効果を発現する場合があり、表面プラズモン共鳴吸収による着色や磁性などを持つ新規機能性材料として注目されている.金属ナノ粒子はイオン注により形成可能であるが,生成過程...
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