重粒子線が細胞核を通過すると、そのトラックに沿ってDNA切断が局在する。この局在したDNA切断を可視化できれば、重粒子線の生物効果誘発機構の解明に有効な手段を提供する。そこで、DNA主鎖切断の3’末端OH基に、TdT(terminal deoxyribotransferase)を用いて、BrdU(bromodeoxyuridine)を結合させ、FITC標識anti-BrdU抗体で免疫蛍光染色し、可視化を試みたので報告する。スライドグラスに接着させたCV-1細胞(アフリカミドリザル腎由来細胞)に、HIMAC中エネルギー照射室で得られる鉄イオン(水中LET=4,690 keV/_m)を照射した。細胞を固定後、上記の方法でDNA切断端を標識した。核の対比染色には、PI (propidium iodide)を用いた。フルエンス(particles/m2)は、固体飛跡検出用プラスチックCR39で計測し、細胞の平均核面積(3.5×10-10 _m2)あたりに照射されたイオン数を求めた。試料は、共焦点顕微鏡で観察した。非照射の細胞には、明瞭なFITC蛍光のフォーカスは認められなかったが、照射した細胞の核内には明瞭な蛍光のフォーカスが観察できた。このフォーカスの数は、細胞核あたり照射したイオン数に比例して増加した:イオン数17、32、45に対応して、フォーカス数13、27、45。この比例関係は、今回可視化したフォーカスがイオントラックに沿って誘発されたDNA主鎖切断を可視化していることを示す。今後、今回可視化したフォーカスの形状を計測することによって、イオントラック構造に関する情報を得たり、各種DNA修復酵素のフォーカスとの、空間的時間的な相関関係を調べることによって、in vivo DNA...
目的放射線誘発マウス骨髄性白血病については、ここ数年の間に分子病タイの理解が進み、Sfpi1(PU.1)遺伝子の突然変異が白血病化の重要なステップであることが明らかとなった。白血病発症における放射線の...
Fibroblast growth factor (FGF)ファミリーは細胞の増殖・分化や代謝調節を通じて様々な生命現象の制御に働いていることが示されており、その機能を医薬として利用できる分子とプロ...
チェルノブイリ事故以降、放射生態学・衛生学・栄養学的観点から、微量元素の摂取量について、ウクライナの研究グループと共同研究を実施している。放射能汚染地域の子供たちで甲状腺異常の発生率が高いことに関連し...
放射線感受性細胞が外部被ばくすることにより、p21やmdm2などの増殖抑制関連遺伝子および、baxやpumaなどのアポトーシス関連遺伝子の活性化することが知られている。我々はmRNAの高精度real...
Vitronectin (VN)は細胞との接着を介して細胞機能を制御するタンパク質であり、我々は放射線傷害を受けたHUVEC(ヒト妻帯血管内皮細胞)の生存を支持することを報告した。一方、PAI-1(プ...
これまで放射線による細胞増殖・細胞死の過程を考える時,多くの場合は『細胞自身』であった.しかし,細胞外マトリックス(Extra cell matrix ;ECM)は細胞との接着を通じて細胞の形態,増殖...
【目的】乳癌は多様性に富んでおり、サブタイプにより治療方法も異なる。その中でHER2陽性乳癌は予後不良群だったが、HER2を標的とする分子標的薬(トラスツズマブ)の登場により劇的に改善された。しかし、...
我々はこの数年の研究で、重粒子線によって培養細胞に誘発される細胞死と染色体異常の関係を調べてきた。その結果、重粒子線照射された細胞の生存率がLET値に依存すること、及び、染色体損傷が細胞の増殖死と密...
化学遺伝学的手法の一つ,DREADDs(Designer Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs)は,目的の神経細胞に人工受容体を発現させる...
(目的)放射線の生体影響や人体へのリスクを評価するために、一般公衆が被爆するレベルの放射線に対するヒト正常体細胞の生体応答を詳細に観察することは重要である。ヒトではゲノムDNA塩基配列決定が終了し、遺...
レトロトランスポゾンintracisternal A-particle (IAP) DNA エレメントはレトロウイルスのプロウイルスに酷似したマウスゲノム内の反復配列である。IAPは内在変異原として...
非相同末端結合(NHEJ)はヒト細胞におけるDNA二本鎖切断(DSBs)の主要な修復機構である。我々は、NHEJ関連遺伝子の役割解明のため、ヒト大腸ガン由来HCT116細胞を用いて、XRCC4,Art...
放射線は,その電離作用により一次的に,あるいは細胞の代謝系に作用することで二次的に,細胞内活性酸素種(ROS)の増加をもたらす。ROSはその酸化作用により標的分子(DNAなど)の損傷を引き起こすと同時...
【目的】ビニールアイソレーター(VI)内への飼育器材を搬出入する際のステリルロックの内蓋を留めるゴム製留具に代わる器具として金属製の留具を試作し、その実用性を6ヶ月に渡り検討した結果を第42回日本実験...
mitigatorは、事故によって放射線にさらされた後、明らかな生物学的結果が出てしまう前に与えると有効であるものをいう。新たなmitigatorの研究は、より効果的で安全な臨床治療法を開発するためだ...
目的放射線誘発マウス骨髄性白血病については、ここ数年の間に分子病タイの理解が進み、Sfpi1(PU.1)遺伝子の突然変異が白血病化の重要なステップであることが明らかとなった。白血病発症における放射線の...
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