Effect of yam (Dioscorea batatas) treatments on suppression of blood pressure, and renal and vascular nitric oxide synthase expression in spontaneously hypertensive rats

  • 野澤 めぐみ
  • 佐藤 伸
  • 羽鳥 有香
  • 井澤 弘美
  • 嵯峨井 勝
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Publication date
December 2005
Journal
issn:1349-3272

Abstract

一酸化窒素(NO)は血管の弛緩作用を持ち、血圧調節に重要な役割を演じている。一方、生体内で産生され、酸化ストレスをもたらすスーパーオキシド(O_2^-)は血圧を上昇させることが知られている。それゆえ、高血圧状態ではO_2^-が産生し、NOと反応するため、血管弛緩に有効なNO量が低下していると考えられている。そこで、私たちは、抗酸化能をもつ食品成分が活性酸素を消去することができれば、血圧上昇を抑制できるのではないかと考えた。ナガイモ(Dioscorea batatas)には抗酸化作用を示す物質が含まれていることが試験管内実験で報告されている。しかし、ナガイモの血圧に及ぼす影響に関する科学的知見はほとんどない。そこで、本研究では自然発症高血圧ラット(SHR)を用いてナガイモに血圧上昇抑制作用があるかどうかを検討し、さらにその作用機序を明らかにすることを試みた。5週齢の雄のSHRおよび正常血圧のWistar Kyotoラット(WKY)に市販のナガイモ粉末を標準動物飼料(CE-2飼料、日本クレア社)に混合した飼料を与えた。動物をWKY+ナガイモ0%飼料群、+5%群およびSHR+0%群、SHR+0.56%群、SHR+1.67%群、SHR+5%群の6群に分け、各飼料を15週間自由に摂取させた。ナガイモ投与期間中に体重および収縮期血圧を2週間に1回測定し、投与終了後に採血し、摘出した臓器重量を測定した。血液の「サラサラ度」を示す血液レオロジー、血漿脂質成分、酸化ストレス指標としての過酸化脂質(LPO)およびグルタチオン(GSH)濃度を測定した。腎臓中の内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)およびO_2^-とNOの反応性生物(ONOO-)から生じるニトロチロシン(nTyr)の発現量をウェスタン...

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