OHIS(Oral Health Information Suits)を用いた歯周病リスク診断の分析

歯周病は口腔内の細菌感染により引き起こる疾患であるものの宿主因子も大きなリスク要因になりうる。近年、これらの宿主因子より将来起こり得るリスクを数値化し検査システムを構築したOral Health Information Suits(OHIS)がPre Viser社(米国)より開発された。歯周病リスクを数値化し検査システムを構築したOHISをもちいて朝日大学病院歯周病科の患者にリスク診断を行った。その結果、歯周病リスクが高い患者において抜歯本数、急性歯周膿瘍発症数が増加した。また患者に対するアンケートでは、OHISを用いてメインテナンス治療を行うことによって理解がより深まる傾向を示した。本研究の結果よりOHISの歯周病リスク診断から抜歯、急性歯周膿瘍に対する予知性が示され、患者に説明、理解しやすくする一つの方法として有用であることが示された。将来、歯周病リスク診断の指標として患者個々において効果的なSPTの実施に貢献できることが期待される