共働き家庭の母親の生活形態が夫婦関係,家族の状態不安に及ぼす影響 : 妊婦家庭および乳幼児・小学生・中学生・高校生・大学生を持つ家庭を対象に

本研究では，共働き家庭の母親の生活形態が夫婦関係，家族の状態不安に及ぼす影響を明らかにするために，妊婦家庭および乳幼児・小学生・中学生・高校生・大学生を持つ家庭を対象に調査を行った。対象者は1355世帯（妊婦121，乳幼児148，小学生249，中学生442，高校生215，大学生180）であった。母親の生活形態（4クラスタ）を独立変数，夫婦関係，状態不安を従属変数とする一元配置の分析を行った結果，ライフステージを通して，Ⅰ「高活動型」は他のクラスタに比べ，妻からも夫からも夫婦関係が良好と認知され，妻は夫への要望が高いこと，中学生家族以降は母親の状態不安が低いことが示された。一方，Ⅳ「仕事型」は妻からも夫からも夫婦関係が良好でないと認知され，妻は夫への要望が低く，中学生家族以降は母親の状態不安が高いことが示された