バーモント州のポートフォリオ評価プログラム　平成14年度～平成16年度科学研究費補助金(基盤研究B)｢ポートフォリオ評価を活用した指導と評価の改善に関する関発的研究｣研究代表者 高浦 勝義(国立教育政策研究所初等中等教育研究部長)(課題番号: 1 4 3 1 0 1 4 1 )研究成果報告書

本報告書は、平成14年度～平成16年度科学研究費補助金(基盤研究B)による｢ポートフォリオ評価を活用した指導と評価の改善に関する開発的研究｣ (研究代表者 高浦勝義国立教育政策研究所初等中等教育研究部長)で行った研究の一部をまとめたものである。ポートフォリオ評価は、従来の標準テストを中心とした評価のあり方への批判から生まれたもので、学習者の活動、文章、作品など実際の作業実績をもとにより現実に近い学力の実態を把握することを通して、指導の改善、子どもの自己教育力の向上、あるいは、説明責任の履行に生かすことを目的とした評価法である。このポートフォリオ評価は、日本においても｢総合的な学習の時間｣の導入を契機に関心が持たれ、教育現場で少しずつ取り入れられようになっている。しかしながら、ポートフォリオ評価を具体的にどのように実践していくのか、あるいは、教育政策としてどのように制度化していくのかについては、まだまだその検討が進んでいるとはいえない。そこで、この報告書は、合衆国において先駆けとなったバーモント州におけるポートフォリオ評価プログラムの事例に学び、その現状と課題を明らかにすることから、日本の評価システムの構築に示唆を得ることを目的としている