近代教育の変容過程と今後の展望に関する総合的研究-近代における学校の役割の変容と今後の展望-中間報告書　特別研究「近代教育の変容過程と今後の展望に関する総合的研究」中間報告書第4号

本報告書は、平成8年度より5力年計画で進められている国立教育研究所の特別研究「近代教育の変容過程と今後の展望に関する総合的研究」の中間報告書である。今日、学校・教育に対する批判的な報道・記事が見あたらない日はほとんどない。国民の中にある学校に対する不安・不信はかつてないほど高まっており、その一方で学校やその中で働く教師たちも既存の学校システムの中で教育改革の困難な道のりを進めていこうとしている。現在、歴史的反省をこめつつ、新しい学校の在り方、新しい学校観を創造し、国民と学校との間の不信感を払拭することが喫緊の課題となっている。本特別研究は、戦後日本における「学校論・学校観の変容」に焦点を当てながら、歴史研究、実態調査研究、海外調査研究のそれぞれを進めつつ、三者の研究成果を統合し、新しい学校像を構築する試みである。もとよりこれは無謀な試みであり、少数の研究員で取り組みうるものではない。そのため所内でも事務局を担当する教育経営研究部だけでなく、広く各部のご理解ご協力をいただいている。また、所外の先生方にも、広くご協力いただいており、本報告書では3名の先生方に論考を頂戴した