Estimation of Amount of Liquid Phase During Reaction Synthesis in the Ni-Al System

アルミニウムやシリコンと遷移金属とで構成される金属間化合物は、低比重、高耐酸化性などの優れた特性がある一方、構成元素間の融点や沸点の差が大きく、従来の溶解法による作成では目標組成の合金を得ることが困難である場合が多い。また、合金組成によって大きく特性が変化する場合が多いことから、溶解法によって生じる材料内部の不均一性が材料特性を大きく損なうと予想される。一方、これらの金属間化合物は大きな生成エンタルピーを持つことから、要素粉末混合体の一部もしくは全体を加熱することによって化学反応が起こり、本来持つ大きな生成エンタルピーが解放されることによって反応が持続する。これが粉末冶金の一種である反応焼結（燃焼合成）法の原理であり、原料粉末からマクロな溶解をすることなく原料要素粉末同士の化学反応熱を利用して目標物質である金属間化合物を得ることができるため、金属間化合物に適用できる新しい材料プロセスの1つとして期待され、Ni3Al、NiAl、TiAl、FeAl、MoSi2など種々の金属間化合物の反応機構の詳細について研究がなされている