本論文は、2013 年から利用される予定の、羽田空港国内線定期便のための新規発着枠を、航空会社に効率的に配分するため、どのように「組み合わせ入札(Combinatorial Auction)」のルールを設計したらよいかを検討する。入札ルールが適切に機能するように、インセンティブ、複雑性、プライバシーなどといった多くの問題が検討される。購入するスロットに対して航空会社が支払う対価を、できるだけ低い値にとどめるにはどうしたかいいかについても検討される。本論文は、組み合わせ入札の基本的な概念を解説し、これをもとに、今回の新規発着枠のスロット配分問題にふさわしいと考えられる解決方法を提案する。「価格基盤型組み合わせ入札(Price-Based Combinatorial Auction)」、「繰り返し代理入札(Iterative Proxy Auction)」といった、新しいアイデアを発展的に統合することで、ふさわしい入札ルール設計の方向性が示されるThis paper examines how a combinatorial auction format should be designed to allocate the new landing slots that are expected to be available from 2013 for domestic airline regular services in Haneda airport in an efficient manner. In order to make the auction well-behaved, we have to overcome many problems such as incent...