Bafilomycin耐性細胞においてもbafilomycinでリソソームのpHが上昇し、prodigiosin類で細胞死(アポトーシス)がおきること等から、酸性顆粒のpH上昇によって細胞細胞増殖阻害・細胞死が誘導されているのではないこと、また、これらの耐性細胞もconcanamycin類に感受性であること等から、bafilomycinとconcanamycin類とは異なる部位で作用していることを発見した。また、concanamycin類がPC12細胞の外から細胞膜に作用して神経突起様突起を延ばしアポトーシスを引き起こしている可能性を明らかにした。次に、diazirineを結合したphotoaffinitv誘導体を利用して、細胞膜上のconcanamycin類結合物質を同定する(V-ATPase阻害活性を殆ど低下させないConcanamycin類のphotoaffinity試薬を作することに成功)。単離したV-ATPaseでは16kDaのタンパク質に結合するが、細胞ではそれ以外のタンパクにも作用するようである。更に、アンチセンス・オリゴの効果をVo (16kDa、21kDa)とV1(70kDa)とで比較し、Voのみ有効であることを発見した。また、類似の細胞増殖阻害作用がVoに対する抗体で観察された(抗体による細胞死はアポトーシス)。更にヒトV-ATPaseサブユニットのアンチセンス・オリヌクレオチドゴの効果をVoを構成するプロテオリピドとV1を構成するサブユニットとで比較した。その結果、プロテオリピドを構成するサブユニットのみ細胞増殖を阻害し細胞死を誘導することを見い出した。また、高度高熱菌より高純度に精製したV1-ATPaseが回転していることを示す証拠を得た。また、ヌード...