神経腫瘍細胞NG108-15細胞のADPリボシルシクラーゼは、ムスカリン受容体とカップルしていたが、脳のADPリボシルシクラーゼは、カップルする受容体が、数多くの試みの中からは検出できなかった。一方、心臓のADPリボシルシクラーゼは、イソプロテレノール、ノルアドレナリンやアンデオテンシンII刺激により、活性化された。私達の目的は受容体とカップルする膜型ADPリボシルシクラーゼの分子を決めることにあるので、さしあたり、ラット心室心筋を出発材料にすることにした。心筋を細分して低調液で、30分間浸け、テフロンガラスホモゲナイザーで均一化した後、1000g、10分の遠心により核を取り除いた。上澄みを105000g、15分の超遠心にかけ、膜分画を得た。それを2%のトライトンXで可溶化し、105000g、30分にて遠心し沈渣を除いた後、上澄みをDEAEカラムにとうした。ADPリボシルシクラーゼ活性は、DEAEカラムを1M NaClで溶出すると、タンパクのピークと一致して検出できた。この分画をさらにゲル濾過すると、アルブミンの溶出よりも少し分子量の低い分画にADPリボシルシクラーゼ活性が回収できた。ブルーセファロースカラスにより単一タンパクまでにさらに精製できた。一方、DNAシークエンスのデータベースの中より、ホモロジー検索によりCD38/ADPリボシールシクラーゼの類似DNAを検出することを試みた。よく保存された20マーをプライマーとし、心臓RNAをプレートとし、RT-PCRを試み期待される長さ、及びそうではないものを得た。これらのDNA断片の塩基配列を現在決めている。新規のADPリボシルシクラーゼを検索しているところである。We examined the role of cyclic ...