個人情報保護のため削除部分あり嘉靖年間から北虜南倭が問題化して軍事と地理との関係が意識され、また地方行政再編のために地域の把握を必要とする意識が生じるようになる。こうして軍事的な緊張と行政的な実用性への志向から、現実から乖離した『大明一統志』の「詞章之学」を批判する視点が生まれ、奏議や文集類から塩法や漕運等の論議を収録し、辺防論や海防論もその中に交えた経世書ともいうべき地理書が現われる。万暦二十年代以降の地理書は『広輿図』や『皇明輿図』、『大明官制大全』の影響下に、実用書や政書の記載を取り込むことで、従来の「詞章之学」にはない新生面を開いた。吏治の評語に示される地方行政と結びついた形での実用性の認識が、当時の軍事的緊張とあいまって地理における経世観念を生み出したといえる。こうして明末に特徴的な「輿地之学」というべき現実の地域に立脚した地理学が現われたが、新たな可能性を秘めたまま、清代にはその系譜は絶たれることとなった。Geographical works in the latter part of the Ming period took a new turn, with some being quite different from the traditional style of geographical works. After the Jiajing period, the problem caused by the Mongol hordes and Japanese pirates raised some serious questions. These questions led some intellectuals to realize that strate...
個人情報保護のため削除部分あり同善会は、明末に生れ、すくなくとも清末まで続いた代表的な善会(社会福祉団体) である。にもかかわらず、これまで同善会が正面からとりあげられることはなかった。本稿は、中国社...
地理学をもつて区域的科学及び統合的科学とみなすハーツホーンなどの説は、たしかに近代地理学の有力な思潮に棹すものではあるが、それは研究方法からの一面的考察を強調した結果であって、地理学の本質を全面的に把...
孔子は天の存在を認めたが、それは不可知な神秘的存在であり、従って天の命も亦、人間からは窺知するを得ない、理知以外の存在であった。彼のいう仁は人の道であり、不可知な天命によって人事の結果がいかに左右され...
十六世紀中葉からのヨーロツパ諸国との交流を契機として、天文学的理論・世界知識・世界地図などの分野を開拓されたわが国の地理学は、いわゆる蘭学の興隆によつて、地動説などのより新しい展開をみせはじめた。この...
個人情報保護のため削除部分あり十八世紀後期における小物成山の利用を巡る訴訟過程で、摂津国豊嶋郡の村々が立会絵図を測量図として作製することとなった。大坂町奉行所での指示を受け、村々は隣村の職業絵師を雇っ...
個人情報保護のため削除部分あり十六世紀初頭の中國においては、大土地所有者の納税忌避に始まる税糧額の恒常的缺如(虚糧) が問題となつたが、その辦済は結局直接生産者佃戶層への追徴加税(包賠) によつて賄わ...
個人情報保護のため削除部分あり明末清初の江南において、書画骨董の蒐集と鑑賞は中国史上空前の活況を呈し、同時に芸術作品の商業化が進展した。本稿は、呉其貞『書画記』の記述に即して、当時の書画骨董の流通を担...
筆者が所属する群馬大学教育学部社会専攻では,地理よりも歴史に興味をもつ学生が多い。これらの学生は,小学校・中学校の教員に採用されると,学校で地理的な内容を教えることになることから,地理的な見方・考え方...
個人情報保護のため削除部分あり本稿は、六・七世紀の百済の中心地であった朝鮮半島錦江下流域の三国時代墓制の変遷を検討し、そこから当該地域の歴史的変遷を考察することを目的とする。まず、古墳に副葬された土器...
[[abstract]]雖然中晚明文化存在尊情的傾向,已為許多學者所認可。但以此作為研究前提或背景之前,或許應先探問:中晚明情觀如何浮上學術檯面?「情」所以成為中晚明的文化焦點,其實不僅關乎文化內部的...
特集 : 東アジアの民俗学 --歴史と課題--Special Issue : Histories and agendas of East Asian Folklore Studies21世紀の中国民俗...
個人情報保護のため削除部分あり本稿においては、明清時代の珠江デルタを対象として、特定の地域における宗族形成の実態を追求した。その結果明らかにされたのは、明代中期以降、郷紳等の階層が、その在世中に商業・...
本稿の目的は、「満洲国」の建国大学に在職した宮川善造に注目し、アジア・太平洋戦争期の「大日本帝国」の植民地の高等教育機関における地理学者の調査研究・教育活動の特徴、および彼らが果たした役割を考察するこ...
明清間に、耶蘇会士の手で大量の西洋科学技術が輸入され、大きな影響を中国に与えた。輸入された分野はかなり多方面にわたったが、天文学と数学が中心であった。明末に『崇禎暦書』が完成され、これを基礎に、清初に...
個人情報保護のため削除部分あり平安京・京都から出土する九~一四世紀の須恵器は当初は多様な器種から成っていたが、九世紀中頃~末を境とし一〇世紀以後は限られた器種に用いるようになる。このことは須恵器の単な...
個人情報保護のため削除部分あり同善会は、明末に生れ、すくなくとも清末まで続いた代表的な善会(社会福祉団体) である。にもかかわらず、これまで同善会が正面からとりあげられることはなかった。本稿は、中国社...
地理学をもつて区域的科学及び統合的科学とみなすハーツホーンなどの説は、たしかに近代地理学の有力な思潮に棹すものではあるが、それは研究方法からの一面的考察を強調した結果であって、地理学の本質を全面的に把...
孔子は天の存在を認めたが、それは不可知な神秘的存在であり、従って天の命も亦、人間からは窺知するを得ない、理知以外の存在であった。彼のいう仁は人の道であり、不可知な天命によって人事の結果がいかに左右され...
十六世紀中葉からのヨーロツパ諸国との交流を契機として、天文学的理論・世界知識・世界地図などの分野を開拓されたわが国の地理学は、いわゆる蘭学の興隆によつて、地動説などのより新しい展開をみせはじめた。この...
個人情報保護のため削除部分あり十八世紀後期における小物成山の利用を巡る訴訟過程で、摂津国豊嶋郡の村々が立会絵図を測量図として作製することとなった。大坂町奉行所での指示を受け、村々は隣村の職業絵師を雇っ...
個人情報保護のため削除部分あり十六世紀初頭の中國においては、大土地所有者の納税忌避に始まる税糧額の恒常的缺如(虚糧) が問題となつたが、その辦済は結局直接生産者佃戶層への追徴加税(包賠) によつて賄わ...
個人情報保護のため削除部分あり明末清初の江南において、書画骨董の蒐集と鑑賞は中国史上空前の活況を呈し、同時に芸術作品の商業化が進展した。本稿は、呉其貞『書画記』の記述に即して、当時の書画骨董の流通を担...
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個人情報保護のため削除部分あり本稿は、六・七世紀の百済の中心地であった朝鮮半島錦江下流域の三国時代墓制の変遷を検討し、そこから当該地域の歴史的変遷を考察することを目的とする。まず、古墳に副葬された土器...
[[abstract]]雖然中晚明文化存在尊情的傾向,已為許多學者所認可。但以此作為研究前提或背景之前,或許應先探問:中晚明情觀如何浮上學術檯面?「情」所以成為中晚明的文化焦點,其實不僅關乎文化內部的...
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個人情報保護のため削除部分あり本稿においては、明清時代の珠江デルタを対象として、特定の地域における宗族形成の実態を追求した。その結果明らかにされたのは、明代中期以降、郷紳等の階層が、その在世中に商業・...
本稿の目的は、「満洲国」の建国大学に在職した宮川善造に注目し、アジア・太平洋戦争期の「大日本帝国」の植民地の高等教育機関における地理学者の調査研究・教育活動の特徴、および彼らが果たした役割を考察するこ...
明清間に、耶蘇会士の手で大量の西洋科学技術が輸入され、大きな影響を中国に与えた。輸入された分野はかなり多方面にわたったが、天文学と数学が中心であった。明末に『崇禎暦書』が完成され、これを基礎に、清初に...
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個人情報保護のため削除部分あり同善会は、明末に生れ、すくなくとも清末まで続いた代表的な善会(社会福祉団体) である。にもかかわらず、これまで同善会が正面からとりあげられることはなかった。本稿は、中国社...
地理学をもつて区域的科学及び統合的科学とみなすハーツホーンなどの説は、たしかに近代地理学の有力な思潮に棹すものではあるが、それは研究方法からの一面的考察を強調した結果であって、地理学の本質を全面的に把...
孔子は天の存在を認めたが、それは不可知な神秘的存在であり、従って天の命も亦、人間からは窺知するを得ない、理知以外の存在であった。彼のいう仁は人の道であり、不可知な天命によって人事の結果がいかに左右され...