英文タイトル訂正済み(72巻5号p.819による)西周末期に行われた鄭の「封建」は、周王朝の封建制の実態を知る上で貴重な実例となるものである。しかし、この西周末期から王朝の東遷期にかけての時代は、同時に史料の断絶や欠落などの障害が甚だしい時代でもある。従って、本稿の第一章においては、鄭「封建」の一般的な知識をもたらす『史記』の記述についての検討を試み、その記述が先行する史料を再構築したものであり、そこに一定の偏りが存在することを明らかにする。第二章では鄭の周王子弟としての側面に注目し、鄭が王朝内において担った官制上の機能が周王子弟としての出自に由来すること、『史記』がこの側面を捨象する傾向をもつことを指摘する。また第三章においては、このような属性をもつ鄭の「封建」さらに東遷の実態あるいはその意味が検討される。本稿は前稿の課題を引き継ぐものであり、ここで扱う題材を通して、前稿で示した王朝の構造についての理念的理解が改めて検討されることとなる。Zheng's enfeoffment (鄭封建) at the end of the Western Zhou period is an important example in understanding the system of enfeoffment in the Zhou Dynasty. Research of the period from the end of the Western Zhou period to the eastward-transfer era (東遷期) is known to have many obstacles including the lack and intermittente natur...
個人情報保護のため削除部分あり笞杖徒流死のいわゆる五刑のうち、前二者の笞杖刑を中心として、その執行形態を考察する。笞杖刑の執行形態は、大別すると、決罰・収贖に分かれており、官人身分のものは一般には笞杖...
個人情報保護のため削除部分あり本稿は、明末清初の時期、広東珠江右岸デルタ地帯で展開された社賊、土賊の反乱の性格究明を直接の課題としている。社賊、土賊の反乱は、ともにに対する抵抗運動としての性格をもって...
一九六二年七月五日、龍大の講演のテキスト。龍大所蔵の西域文書の重要性について述べ、併せて西域文化研究会の研究と出版の業績の偉大さに言及した。西域は中国文化と中央アジア文化の交流混合の所 (例、銅銭と銀...
十三世紀、モンゴル人が北中国の地を征服した時、モンゴル政権の内部に、強烈なモンゴル至上主義をふりかざす一派に対して、漢人および漢文化を保護しようとする文化主義の一派があつた。この文化主義派の中にも、二...
個人情報保護のため削除部分あり本稿においては、明清時代の珠江デルタを対象として、特定の地域における宗族形成の実態を追求した。その結果明らかにされたのは、明代中期以降、郷紳等の階層が、その在世中に商業・...
漢代の画象石の機織圖は既知の三種に新出のものを加えて五種となつた。この機織圖に基き、その技術的解明を試みた。先奏や魏晋以降の機織法は具體的に知る史料がないが、我彌生式土器時代及古墳時代の機織法は幸い出...
十世紀から十三世紀に亘る宋時代における商業の発達という現象は、中国史の流れの中でも一際めだつものであり、いろいろな角度から綿密に考証されねばならぬ。それと密接に関連する、この時代の貨幣経済の発展につい...
中国歴代の政治の中で、官僚の非違を糾弾する監察制度は、行政・軍事におとらぬ重要な地位を占めている。いわゆる御史台がこれにあたり、漢代以後、常に中央地方に設置されて、官僚中の錚々たる人物が、ここに任ぜら...
宋代の地方制度は中央の官制と同様に複雑を極めたものであつた。それは唐代の地方民政機関としての州が、藩鎮の跋扈の影響を受けて軍事化し、州院と使院との二重体制が生じたためである。宋代に入つても形式上はこれ...
個人情報保護のため削除部分あり中国明清時代における徭役制度は、中央と地方の財政を賄うものだけでなく、行政制度と官僚制度に対しても重要な役割を持っていたはずである。徭役制度と行政制度、官僚制度の関係、あ...
明末、京林党が弾圧によって壊滅してのち、生員層を中心に復車が設立された。復社は古学復興をスローガンに、八股文の評選機関として全国的な組織をもち、復古主義を当時の一の時代思潮たらしめるうえに大きい役割を...
南宋高宗建炎元年春正月は科挙の省試を行うべき時期に当つていたが、靖康の難のため施行することが出来なかつた。同年十二月揚州の行在に駐蹕していた高宗は一つの詔を発し、本来礼部が主宰して都で行うべき省試を仮...
個人情報保護のため削除部分あり一三六八年、元末の混乱を収拾して、朱元璋は明王朝を創設した。王朝樹立の原動力となったのは、朱元璋が基盤とした江南地方の地主層であった。彼らの人的・物的支持があればこそ、明...
中国史学史の上からいえば、明代は特に稔り豊かな時代であったとはいえない。しかし明代中期以後になると、前期にみられた野史的掌故の学にかわって、幾多の記録や実録などにもとづいた合理的な史学研究が行われるよ...
五世紀の日本や朝鮮の国際関係を、同様に中国南朝の冊封をうけていた他の諸外国の事例と関連させて検討するとき、そこに、従来よりは、豊富な史料と広い視野を獲得しうることとなろう。本稿は、かかる問題関心のもと...
個人情報保護のため削除部分あり笞杖徒流死のいわゆる五刑のうち、前二者の笞杖刑を中心として、その執行形態を考察する。笞杖刑の執行形態は、大別すると、決罰・収贖に分かれており、官人身分のものは一般には笞杖...
個人情報保護のため削除部分あり本稿は、明末清初の時期、広東珠江右岸デルタ地帯で展開された社賊、土賊の反乱の性格究明を直接の課題としている。社賊、土賊の反乱は、ともにに対する抵抗運動としての性格をもって...
一九六二年七月五日、龍大の講演のテキスト。龍大所蔵の西域文書の重要性について述べ、併せて西域文化研究会の研究と出版の業績の偉大さに言及した。西域は中国文化と中央アジア文化の交流混合の所 (例、銅銭と銀...
十三世紀、モンゴル人が北中国の地を征服した時、モンゴル政権の内部に、強烈なモンゴル至上主義をふりかざす一派に対して、漢人および漢文化を保護しようとする文化主義の一派があつた。この文化主義派の中にも、二...
個人情報保護のため削除部分あり本稿においては、明清時代の珠江デルタを対象として、特定の地域における宗族形成の実態を追求した。その結果明らかにされたのは、明代中期以降、郷紳等の階層が、その在世中に商業・...
漢代の画象石の機織圖は既知の三種に新出のものを加えて五種となつた。この機織圖に基き、その技術的解明を試みた。先奏や魏晋以降の機織法は具體的に知る史料がないが、我彌生式土器時代及古墳時代の機織法は幸い出...
十世紀から十三世紀に亘る宋時代における商業の発達という現象は、中国史の流れの中でも一際めだつものであり、いろいろな角度から綿密に考証されねばならぬ。それと密接に関連する、この時代の貨幣経済の発展につい...
中国歴代の政治の中で、官僚の非違を糾弾する監察制度は、行政・軍事におとらぬ重要な地位を占めている。いわゆる御史台がこれにあたり、漢代以後、常に中央地方に設置されて、官僚中の錚々たる人物が、ここに任ぜら...
宋代の地方制度は中央の官制と同様に複雑を極めたものであつた。それは唐代の地方民政機関としての州が、藩鎮の跋扈の影響を受けて軍事化し、州院と使院との二重体制が生じたためである。宋代に入つても形式上はこれ...
個人情報保護のため削除部分あり中国明清時代における徭役制度は、中央と地方の財政を賄うものだけでなく、行政制度と官僚制度に対しても重要な役割を持っていたはずである。徭役制度と行政制度、官僚制度の関係、あ...
明末、京林党が弾圧によって壊滅してのち、生員層を中心に復車が設立された。復社は古学復興をスローガンに、八股文の評選機関として全国的な組織をもち、復古主義を当時の一の時代思潮たらしめるうえに大きい役割を...
南宋高宗建炎元年春正月は科挙の省試を行うべき時期に当つていたが、靖康の難のため施行することが出来なかつた。同年十二月揚州の行在に駐蹕していた高宗は一つの詔を発し、本来礼部が主宰して都で行うべき省試を仮...
個人情報保護のため削除部分あり一三六八年、元末の混乱を収拾して、朱元璋は明王朝を創設した。王朝樹立の原動力となったのは、朱元璋が基盤とした江南地方の地主層であった。彼らの人的・物的支持があればこそ、明...
中国史学史の上からいえば、明代は特に稔り豊かな時代であったとはいえない。しかし明代中期以後になると、前期にみられた野史的掌故の学にかわって、幾多の記録や実録などにもとづいた合理的な史学研究が行われるよ...
五世紀の日本や朝鮮の国際関係を、同様に中国南朝の冊封をうけていた他の諸外国の事例と関連させて検討するとき、そこに、従来よりは、豊富な史料と広い視野を獲得しうることとなろう。本稿は、かかる問題関心のもと...
個人情報保護のため削除部分あり笞杖徒流死のいわゆる五刑のうち、前二者の笞杖刑を中心として、その執行形態を考察する。笞杖刑の執行形態は、大別すると、決罰・収贖に分かれており、官人身分のものは一般には笞杖...
個人情報保護のため削除部分あり本稿は、明末清初の時期、広東珠江右岸デルタ地帯で展開された社賊、土賊の反乱の性格究明を直接の課題としている。社賊、土賊の反乱は、ともにに対する抵抗運動としての性格をもって...
一九六二年七月五日、龍大の講演のテキスト。龍大所蔵の西域文書の重要性について述べ、併せて西域文化研究会の研究と出版の業績の偉大さに言及した。西域は中国文化と中央アジア文化の交流混合の所 (例、銅銭と銀...