本論では,新しいものづくり教育の構築のために,戦後日本の小・中学校のデザイン教育の概念と内容の検証を試みると共に新しいものづくり教育の中核となるデザイン・プロセス理論の内容について考察した。戦後日本の小・中学校のデザイン教育はバウハウスの基礎教育のカリキュラムを手本とした戦前の「構成教育」の影響を強く受けたものである。この「構成教育」をベースとして1950年代につくられた構成の練習を中心としたデザイン教育の概念と内容が基本的には今日でも行われている。しかし,デザイン行為は本来的にモノとモノ,モノと人との関係を調整するという役割を果たすものである。また,デザイン行為は問題発見と問題解決の方法でもある。こうした本来のデザイン行為に基づくデザイン教育が工作と一体となってものづくり教育として展開されたときにそれが新しい教育の柱となる。こうしたデザイン教育はデザイン・プロセス理論を軸として展開される。The subject of this study is to try to check up the general idea and the content of postwar Japanese Design Education, and to consider the meaning of a theory about Design-Process which would be placed on the kernel of \u27Making Object in Education\u27 which presents a new viewpoint, for constructing a \u27Making Object in Education\u27 based on ...